「仕事辞めたい!」シニアの入り口にいらっしゃるあなたは今、そう考えています。シニアの入り口といえば50代半ばということになります。
毎朝満員電車に揺られるのはイヤですよね。また、消化しきれない程の作業を強いられていたり、重い責任を課せられていたりと、サラリーマンもなかなか過酷なものですよね。よって退職届を上司に叩きつけて、今日にでも会社をやめることができたなら、それほど気持ちの良いことはなさそうです。でも、それを実行に移す前に考えて置かなければならないことは、多々ありそうです。
今回は仕事辞めたいと考えたあなたが、今後なすべきことについて考察を進めていくことにしましょう。
仕事を辞めたいと考えるネガティブな要因
さて、仕事を辞めたいと考えられている方のその理由を調べてみると、その要因は多岐に渡ることがわかります。たとえば以下のような問題を抱えていたりします。
・パワハラ問題
・セクハラ問題
・人と関わりたくない
・低賃金で生活できない
・仕事が自分に合わない
・ノルマが厳しすぎる
・責任が重すぎる
・単純作業が面白くない
・体力的に厳しい
・とにかく会社に行きたくない
・何もしたくない
・どうしても朝起きれない
これらはすべてネガティブな問題を抱えているケースです。ネガティブな問題であるわけですから、無理を続けることでストレスも山積することになります。
ストレスが大きくなれば、それは体調不良を生じさせることもあります。また、中にはうつ状態へと陥ることもあるはずです。
仕事辞めたいと考えるポジティブ的側面
なお、仕事を辞めたいとお考えの方の中には、ポジティブな要因からという人もいらっしゃるようです。これらのケースの場合、その後の環境をいち早く整備し、あとは行動あるのみということもあることでしょう。
・フリーランスに転身したい
・正社員へと転身したい
・スキルアップを図りたい
・結婚をしたい
ただし、仕事を辞めた以降において、目的とする転身を図ることができるか、それを維持したまま生活できるかなどのその後の問題に対するリスクは考慮する必要はありそうです。
考えるべきは仕事を辞めた後の生活
「仕事辞めたい」と思われている方の多くは、既にご理解いただいていることかと思いますが、仕事を辞めてしまうのは難しいことではありません。しかし問題は、仕事を辞めてしまうと、以降生活が一気に困窮する可能性があるという点です。そこで、仕事を辞めるに際して必要となる条件について見ていくことにしましょう。
・当面無休でも困窮しないか
・自主退職の場合3ヶ月は失業給付を受けられない
・当面の生活を維持できるだけの貯蓄
昨今、一度正社員の座を退いてしまうと、再び正社員として働くことは困難を極めるものです。特にミドル以降の転職は、正社員としてはほぼ無理な状況といって良いでしょう。
また、ミドル以前であったとしても、転職によって年収を維持したりさらに高い給与を得ることはかなり厳しい状況です。
次の仕事が決まらずしかし働かなければ行きていくことができない状況の場合、多くの人が手っ取り早く仕事を得られる非正規社員の道を選択することになります。なぜなら、他に道がないからです。
しかし非正規の場合、年収はおおよそ250万円程度であることが少なくありません。また、非正規では企業の中枢をなす業務にはほぼ就くことはできず、むしろ末端の単純労働者となる可能性が高くなると言えます。
よってスキルアップの機会を得られず、以降職歴として穴を開けることにもなり、転職の可能性も大幅に減少することになってしまいます。また、非正規の場合、ボーナスや退職金がないことから、以降、貯蓄も難しくしかも定年退職後の生活を維持することも難しくなることでしょう。
そもそも、非正規の場合、不況や経営不振を要因として契約更新がなされないこともあります。弱い立場の労働者として、以降生きていかなければならない可能性が高まってしまうわけです。
辞める前にとどまる策を考えてみる
退職届を叩きつけることができれば、それが最も気分が良いわけですが、これまでにふれたリスクも伴うことなので、とどまることができないかといった側面からも考えておく必要がありそうです。
人間関係の改善は可能か
上司によるパワハラやセクハラなどの問題を抱える人は現在では少ない数ではありません。
実際にこれらの被害に合われている方の場合、被害を立証することができれば、少なくともその状況は改善できるかもしれません。ただし、問題が発覚した時点で自分の立ち位置も不安定になってしまうことから、難しい問題ではあります。
上司との問題の場合、その上司を飛び越えた立場の管理者に相談をするなどの選択肢もあります。これらの問題は、縦横の関係性を深めておくことで予防することも可能となるはずです。
多くの人と問題を共有できる立ち位置にいる人間に対しては、パワハラやセクハラを行うことはそれ自体リスクが多大であることから、加害者側も手を出しにくいからです。
仕事が合わない場合
仕事が自分に合わないと感じている場合、転属の道を探ることも有効な手段と成ることがあります。大手企業であれば、転属願いを出しておくことで、人事側がそれを聞き入れれば問題を払拭できるかもしれません。
また、転属が叶わない場合、自分がその仕事を楽しむことができる道はないかを模索することも必要となることでしょう。
現在の仕事の中で、自らを高める部分を探し出し、そのために仕事をするように考え方を切り替えることができれば、モチベーションを引き上げることができるかもしれません。
ノルマや重責などの場合には、そこから逃げるのではなく、その問題を克服することを目標として、その目標が達成できたら退職をすることを決意しても良いかもしれません。
会社に行きたくない場合
会社に行きたくないと思われる方の多くは、仕事自体にこれまでふれたような問題を抱えているものです。
しかし中には、これらの問題はなく、単に朝起きたくない、仕事をしたくない、とにかくは何もしたくないので会社に行きたくないと思われている方もいるようです。このような人の場合、会社を辞めても生きていくことのできる収入源を模索してみるのも手ではあります。
つまり、雇用されることなく生きる道を探すわけです。現在ではインターネットの存在があることから、その気になれば、マネタイズモデルは複数手にすることができます。各々それで生活ができるまでに収入を引き上げることは簡単なことではありません。
それを目標として当初はサイドビジネスとして展開し、その収入源によって最低限度でも自分の生活を維持することができるようになった段階で退職をすることを目標としてみても良いでしょう。
目標を設定すれば、それを達成するための行動やモチベーションも作りやすいことから、目標達成に向けて生きることも可能となるはずです。
辞めたいが他要因により辞められない場合
これまでにふれた自己要因による退職願望の場合、辞めた後の状況を把握し、準備をしておけばあとはいつ辞めるかを決定すれば良いことになります。しかし、中には仕事を辞めたいと考えているもののの、自分以外の要因により辞めることができないと感じられている方もいるようです。
会社や上司から引き止められている
「仕事辞めたい!」と考え、その後のリスクを排除できているにもかかわらず、会社や上司などから引きと得られているといったケースも十分にあり得ることでしょう。
「残された人が迷惑するだろう」
「無責任すぎないか」
などと説得される場合もあることでしょう。しかしこれについては、あまり気にすることはありません。
というのもサラリーマンの場合、おおよそ個人で収益を上げるのではなく、組織として動いているからです。よって、あなたが辞めてしまったとしても、その穴は必ず他の人員によって埋まることになります。
また、仮にあなたがいなければ会社が動かないというのであれば、むしろ早々に退職して起業された方がよいかと思います。
いずれにしても、あなたが退職することを、会社や上司が制することはできません。ただし、迷惑を最小限度に留めるために、いついつで退職するということを早めに会社や上司に通知しておく必要はありそうです。
辞めたいがそれでは生活ができない
仕事を辞めたいと考えているものの、辞めてしまっては生活ができないと悩まれていらっしゃる方も少ない数ではないはずです。さて、そんなあなたは仕事を辞めて何をしようとお考えでしょうか。
フリーランスもしくは起業を考えている
まずはフリーランスや起業を考えていらっしゃる方の場合、まずは半年程度の生活が成り立つだけの貯蓄を貯めることを目標とすると良いでしょう。お金を作るには、支出を徹底して削減します。節約ということではなく、むしろお金を使わない決意を持つことが必要となることでしょう。
少々過酷ですが、根底に「お金を使わない」意識を持つことができれば、支出は劇的に減少するはずです。また、その後にフリーランや起業が控えているわけですから、強い意識を持つことは可能と成るはずです。また、それと同時に、退職後に収益を生むことができる道筋をしっかりと作り出す必要もありそうです。
別の仕事を探したい
別の仕事を探したいとお考えであるものの、お金がなくそれまでの生活が維持できないのであれば、仕事をしながら別の仕事を探すことで目的は達成できるはずです。
現在は、再就職が大変厳しい状況にあります。このため、次を決めづに辞めてしまうと、結果として非正規労働者として仕事を得る以外の選択肢を失うことにもなりかねないことをしっかりと把握しておく必要がありそうです。
特に何をしようとは考えていない
「特別の原因も目的もないものの、仕事を辞めたい」とお考えの場合で、しかもお金がない状況にあるのなら、無計画に仕事を辞めることで、高い確率で困窮状態を招くことになります。
また、再就職の道も閉ざされることから、困窮状態が以降ずっと続いてしまうリスクもあります。
もし半年以上の生活を支えるだけの貯蓄を積み上げることができるのなら、その時間の中で、就職をすることなく収益化を得る道を模索することは可能となるかもしれません。最近ではインターネットの各種サービスを活用することで、収益源を作り出すことが不可能な話ではないからです。
ただし、収益化の確証はないため、いずれは困窮してしまうリスクもあります。しっかりとした準備や計画のもとで退職する以外は、できるだけ仕事は続けられることをお勧めしておきます。
まとめ
シニアの入り口の時点において、仕事を辞めることのリスクは多大です。現在の日本には、退職者の再生の道は極めて厳しく、特にシニアの入り口にいらっしゃる方が退職をした場合、次の仕事を見つけるのは至難の業ともいわれているからです。
しかしどうにもならずに限界状態にある場合、そのまま無理に仕事を続けて精神的に病んでしまうのも問題があります。
このため、現状を冷静に判断し、その中にどのような改善策や回避策があるかを熟考されるのも最後の手段として有効なのではないかと考えています。ぜひともご自身で最善の道を見つけ出していただければと思います。
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