【介護付有料老人ホームとは】その定義や基準要件、費用などについて知る

介護付有料老人ホームとは

介護付有料老人ホームとは、特定施設入居者生活介護の指定を受けた、主に民間企業によって運営される老人ホームといえます。

老人ホームの場合、事業者側の判断において、入所者に対して介護やケアサービスをを提供できるわけではなく、特定施設入居者生活介護の指定を受ける必要があります。

ちなみに特定施設入居者生活介護とは、厚生労働省が定めた審査基準であり、この指定を受けるためには、介護職員やケアマネージャー、機能訓練指導員、生活相談員などの人員配置、さらには、居住スペースや施設に至るまでの要件を満たした施設である必要があります。

これらの基準をクリアした施設のみが、都道府県の指定を受けた介護施設として認定されることから、事業者は必要に応じて食事から入浴、リハビリや排せつの介助などのサービスを提供できるわけです。

つまり介護付き有料老人ホームは、民間業者が運営する特定施設入居者生活介護指定の施設であり、介護サービスを提供するだけのスキルを持った職員と、設備を有する老人ホームといえるわけです。

介護付有料老人ホームの費用

介護付有料老人ホーム入居時の費用は施設によっても開きがあります。たとえば、入居費用0円のホームがある一方で、高級感あるホームの場合、数千万円という価格設定がされているものもあります。

ただし、おおよそ高くても10万円から200万円程度の施設が目立ちます。また、入居時にまとまった金額を支払うことで、毎月の費用に充当されることから、月額費用が安くなる施設も少なくありません。

月額費用についても施設によって開きがありますが、おおよそ月額の年金額に沿う形の設定がされており、15万円から25万円程度といえます。

これらは地域によっても相場に開きがあります。首都圏や大都市圏に近い施設が高めである一方で、地方の相場は比較的安価です。

おおよその費用

入居時	0円から数千万円 一般的に10万円から３00万円程度
月額費用	15万円から25万円程度

*ただし地域や施設によって開きがある

施設の費用例

介護付有料老人ホームの入居条件

次に、介護付有料老人ホームへ入居するための条件についてみていくことにしましょう。別記事でも触れていますが、老人ホームには様々な種類があり入居条件も異なるものです。

ちなみに、比較的安価な施設に特別養護老人ホームがありますが、希望者が多いことから待機期間が長いうえ原則として要介護３以上、しかも要介護レベルが高い人が優先される傾向にあります。

一方で、介護付有料老人ホームの場合は、要介護レベルに関係なく入居を受け付けていることが少なくありません。また、入居年齢についても、60歳からというところがある一歩で、65歳以降を条件としているところもあります。

待機期間については、比較的短い傾向にあり、地方の施設では待機なしで入居できる施設もあります。

ただしこれらは、施設の空き状況や人気度によってもまちまちであることから、入居を予定している地域が絞り込まれたのなら周辺の施設を見て回り、おおよその状況や相場などを把握しておくと良いかもしれません。

介護付有料老人ホームの居室タイプや面積

介護付有料老人ホームの居室タイプは、基本的に個室となっています。また、居室面積は、介護付有料老人ホームの場合、13㎡以上との規定があることから、比較的広く、プライバシーも守られた環境を得やすいといえます。

まとめ

今回は介護付有料老人ホームについて、その費用や入居条件、居室タイプなどについてみてきました。

介護付有料老人ホームの場合、特別養護老人ホームなどに比べると、コストは高めとなる傾向はあります。しかしながら、地方などの状況を見てみると、比較的安価な施設も多く存在することがわかるはずです。

また、待機期間が少なかったり、すぐに入居できるところもあるなど、隈なく調べることで、安価でかつ快適な施設を見つけることができることもあります。

事前に多くの情報を得ておくとともに、もし首都圏などで待機期間が長く、なかなか入居ができない状況にあられるのなら、見方を変えて、地方の施設の入居を考えられてみるのも賢い選択肢のひとつとなるかもしれません。