一人暮らしのシニアの方はコンビニよりもスーパーを活用すべきという話

シニアお金

シニアのコンビニ利用率が高いという記事を読みました。現在の若者は意外にもあまりコンビニを使わないといいます。なお、コンビニが一般に普及した1980年代において、コンビニを最も活用していたのは20代というデータもあるようです。

ということは、当時の若者は、それから30年間の間、コンビニのニーズを牽引したまま50代を迎えているということになりそうです。このデータには正直少々驚かされました。

しかし考えてみると、最近ではコンビニにシニア世代の人々が入っていくのをたびたび目にするように思います。さて、あなたは日々コンビニを活用されていらっしゃるでしょうか。

コンビニの利用状況

「一人暮らしだしコンビニにはすぐに食べられる弁当もあるし」
「ビールとつまみとかを帰りに買って帰るよ」
「ちょっとしたスナック菓子や雑誌なども買うかな」

少々気になって50代以降の方々にそれとなくコンビニの利用状況を聞くとこのような答が返ります。

確かにコンビニは便利ですよね。文字通り便利な場所にあり、また24時間営業の所が主流であることから、時間に関係なく立ち寄ることができます。でもこの利便性を提供するには、それなりのお金がかかります。

消費者は、便利さを享受する一方で、それなりのお金を支払っていることになります。つまりコンビニは、便利である一方で価格が高いんですね。

「いやいや、別に高くないよ。一般的な小売価格は超えていないし」

確かにその通りです。しかし商品の多くは、スーパーで購入すればコンビニよりも安価で手に入ることが少なくありません。また、コンビニの場合、客単価を引き上げるための様々な商品配置や陳列がなされています。

このため、コンビニの場合、入店時には買うつもりがなかったものも一緒に買わされていることが少なくないわけです。

毎月多大な金額をコンビニに支払うシニアの独身男性

ちなみに、ある日のコンビニでの買い物のレシートを見せていただくと、以下のものを購入されていました。これで晩酌と夕食、その際に目を通す雑誌や新聞、夜食用のカップ麺、翌日は休日ということで朝食用のパンとサンドイッチ、さらにはオレンジジュースを購入されています。

この合計金額は2130円、消費税込みで2300円です。ただし、毎日2千円以上を使うわけではなく、平均すれば1800円程度ではないかとのことでした。

弁当       480円
ビール      280円
雑誌       250円
スポーツ新聞   150円
スナック菓子   240円
カップ麺     200円
パン&サンド   380円
オレンジジュース 150円

*価格は一桁の数値を丸めてあります。

また、この人は平日の朝と昼にもコンビニを利用しているといいます。朝は仕事に行く前にコーヒーと新聞を、昼には昼食用の弁当とお茶などを買うのが一般的な利用だそうです。仮に朝に300円、昼に700円、夜に1800円とすると、1日の合計は2800円となります。

この程度をコンビニで利用することはおありでしょうか。

仮に1日3000円平均で月に25日利用したとすると、その総計は75000円の支出となります。おおよそは食費を中心として、この人は毎月7万円以上のお金をコンビニに支払っている計算になるわけです。

コンビニ利用を止めるシミュレーション

コンビニ弁当から自炊への切り替え

当初は少々敷居が高いかもしれませんが、自炊へと切り替える事を検討されることをお勧めしたく思います。

昨今ではあらゆる料理のレシピをスマホで簡単に調べることができます。また、格安食材のレシピについても検索すれば数多く得ることが可能となっています。当初は少々面倒に思われるかもしれませんが、簡単なものから始めることで自炊は誰にでも取り入れることが可能となるはずです。

食材については、休みの日にスーパーに1週間分を買い出しに出かけることにします。主食としては一般的にお米となるはずですが、10㎏単位であれば、5千円程度、古米であれば3千円程度から購入することが可能であり、一人であればおおよそ1ヶ月の主食を賄うことができます。

また、朝食においてトーストを食したいと思われるのであれば、1食2から3枚程度としても1食あたり50円程度しかかかりません。

さらには昼食の手弁当として、ご飯をつめるとともに夕食の残りなどをつめることができれば、昼のコンビニ弁当も不要となるはずです。

一人暮らしの場合、自炊をすれば月3万円程度あれば十分に賄うことができます。

お酒や雑誌類の対応

また、ビールなどについてもディスカウント店でまとめ買いをすれば、コンビニよりも安く購入することができます。また、銘柄に依存せず、発泡酒などにシフトできれば1本あたり100円程度で済ませることも可能となります。

雑誌や新聞については、週末に図書館などでまとめ読みをすれば、一切購入する必要もなくなることでしょう。よってこれらのコストも、月あたり5千円程度の支出に抑えることが可能となるはずです。

脱コンビニで浮いた差額

さて、ざっくりとしたシミュレーションではありますが、脱コンビニ+自炊の導入により、コストは75000円から35000円へと圧縮することが可能となりました。その差額は月あたり4万円であり、年あたり48万円となります。さて、あなたは48万円を稼ぎ出すために、どの程度の労働を必要とするでしょうか。
仮に手取り24万円であるならば、脱コンビニ+自炊の導入により、生活水準を何ら落とすことなく2カ月の労働対価を支出として削減することに成功することになります。

日々の支出を根本的に見直す

これまでコンビニを使われてこられた方であれば、たぶんはその他の支出についても無計画であった可能性が高いといえます。

まずは固定費をしっかりと見直し、削減できる部分や停止できるサービスの一切を停止します。また、大手キャリアのスマホなどを用いている場合には、格安SIMなどに切り替えることで、月々の通信コストを7000円台から2000円台へと落とすことができる場合もあります。その差月5000円、年間で6万円にもなります。

さらには、住み替えなどで家賃を見直すことで、固定費を大幅に下げることができるかもしれません。ちなみに現在、地方都市においてはワンルームで2万円台で借りることも可能となっています。

シニア以降、首都圏での生活の必要性がないのであれば、地方都市への移転も検討されると、支出は大幅に削減できるはずです。

シニア以降は、年収の大幅な減額が予想されます。よって、一人暮らしの場合には、なるべく早めにコスト削減を図り、支出額を抑える取り組みが必要となります。

ちなみに支出を根本的に見直すことができれば、年単位で100万円以上の支出削減を可能とする人は多いものです。支出を大幅に削減することができれば、収入の減額や年金暮らしにシフトしたとしても、余裕をもって生活をすることが可能となるはずです。

脱コンビニを起点として、ご自身の支出額を削減する取り組みをされることを
お勧めします。この取り組みにより、困窮生活を回避しつつ第二の人生を歩むことも可能となるはずだからです。

年金が少なく生活ができない人が老後を生き抜く方法
ミドル世代になって、そろそろ老後がまじかに見えると、さすがに生活をどうしようかと考えるようになるものです。そしてそこでハタと気付くことになる人も少なくありません。 「年金が少なくて生活できそうに...

コメント