【老後の資金計画が・・・】いっそFP資格取得を目指すのも手ではあります。

シニアお金

50代も半ばとなり、シニアに片足を突っ込みはじめると、これまで遠くに見えていた老後が、意外に間近に迫って見えるものです。まだまだ先のことだからと老後の資金計画を立てられていらっしゃらない方も、流石にちょっと気になりますよね。でもいきなり老後の資金計画と言っても、知識もないし、どのようなプランを持てばよいのかもわかりません。

このような方の場合、いち早く資金計画について学ぶ必要があるわけですが、どうせならファイナンシャルプランナー技能士の資格取得に時間を費やし、その道の専門家側になってみるというのも選択肢の一つとなりそうです。

FP資格試験の種類と難易度

FP資格は国家資格であり、1級から3級まで存在します。また、これ以外にも民間資格としてAFPと、国際ライセンスのCFPが存在します。1級ならびにCFPは、実務経験が必要となることから勉強をかねて受験をすることはできませんが、2級ならびにAFPまでであれば、取得は可能となります。

そもそもFP試験では何を問われる?

FP試験は、1月、5月、9月の年3回実施されています。また、試験は午前と午後に行われ、午前が学科試験、午後が実施試験ということになります。

科目については、ライフプランと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継と多岐にわたります。

国家資格としては、比較的難易度の低いと言われている試験ではありますが、その出題範囲は意外に広範囲であることがわかります。しかしその一方で、FP試験対策として勉強を重ねることで、老後の資金計画に関する知識を、総合的に吸収できるともいえそうです。

・ライフプランと資金計画
・リスク管理、金融資産運用
・タックスプランニング
・不動産
・相続ならびに事業承継

FP3級試験

まずFPの登竜門的なFP3級ですが、国家試験でありながら比較的難易度は低く高確率は65%と高くなっています。しかも受験者には無勉強の人も多いようで、気合を入れて10時間から100時間程度勉強をすれば、おおよそ取得できる試験と言えそうです。

中には前日の一夜漬けで取得したという人もいるので、この辺から難易度を計り知ることができます。ただし、何ら準備をしていない場合、35%側となってしまう場合があるので注意が必要です。

なお、試験は午前に基礎問題、午後に応用問題が問われることになりますが、いずれもマークシートなどの択一問題となります。

FP試験対策のための参考書や問題集も多く出版されています。自らの勉強をかねて取り組まれるのも価値あることといえそうです。

FP2級試験

FP2級の受験資格として、FP3級取得という条件があります。また、これ以外にも2年以上のFP実務経験、もしくは金融渉外技能審査3級取得者のいずれかとなっています。このため、実務経験を持たない多くの方がFP3級取得、FP2級受験といったプロセスを踏むことになります。

ただし、日本FP協会認定のAFP認定研修を終了している場合も受験資格を得ることが可能となっています。実務経験がなくFP3級を取得していなかったとしても、この研修を終了することで、直接FP2級から受験することが可能です。また、AFP認定研修を終了後にFP2級に合格すると、同時にAFPを取得することになります。

なお、試験範囲は3級とほぼ同等となるものの、設問がより詳細知識を問うものとなります。

択一問題ですが、練習問題で対策を講じる場合、正しい選択肢と間違っている選択肢の双方において、その理由を明確にしておくといった勉強を重ねることで合格率を上げることができます。

FP2級の高確率はおよそ45%前後と言われていますが、6割以上に正解すれば合格することができます。合格率については毎年変動がありますが、これは受験者の出来不出来によるものといえます。

AFP(Affiliated Financial Planner)

AFPは、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が認定する民間資格です。AFPを取得するためには、AFP認定研修を終了するとともに、FP2級技能検定に合格した上で、所定の機関内に日本FP協会に登録する必要があります。

このため、FP2級は取得しておく必要があります。逆にいうならば、AFP認定研修を終了してからFP2級に合格すれば、その段階で取得できる資格と言えます。

FP1級試験

FP1級は実技試験の受験資格を取得するとともに、この実技試験に合格することで取得することができます。また、実技試験の受験資格は、FP2級取得ならびにきんざい学科試験に合格するか、AFPに登録してCFP資格審査試験に合格することを条件としています。

なお、きんざい学科試験を受験するためには、FP2級と1年以上の実務経験、5年以上の実務経験、金融渉外技能審査2級取得でかつ1年以上の実務経験のいずれかの条件を満たす必要があります。

少々受験資格が厄介ですが、これらのルートを経ることで受験資格を得て実技試験に合格すればFP1級を取得することが出来るわけです。

ちなみにFP1級の合格率はおよそ10%前後となっており、さすがに難易度は高まります。よって一年程度のスケジュールで日々勉強に励む必要があります。

また、FP1級を取得したとしても、独占業務がないことから独立して事務所を構えることはできないので、この点はあらかじめ注意が必要となります。

CFP(Certified Financial Planner)

CFPは、高度なFP技能を有することを証明する資格であり、米国CFPボードが認定するとともに北米や欧州で認められている国際的民間ライセンスとなります。

CFPの試験は、NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会によって実施され、FP2級取得に加えてAFP取得者であることも受験資格となっています。

このためCFPを最終的に受験するためには、AFP認定研修を終了するとともに、FP2級技能検定に合格した上で、所定の期間内に日本FP協会に登録しておく必要があります。

ミドルやシニアの方が知識を深める絶好の試験

試験内容については、先にも簡単に触れていますが、FP試験はミドルやシニアの方が知識を深める絶好の試験だといえます。

試験科目についてさらにご紹介するならば、ライフプランニングと資金計画について見ただけでも、社会保険、公的年金制度、住宅ローン、教育資金、中小法人の資金調達と多岐にわたります。

また、リスク管理としては、保険制度、保険証券、傷害保険商品、侵害保険など、金融資産運用については、積立型金融商品、デリバティブ取引、ポートフォリオ運用など、タックスプランニングとしては、所得税概要、住民税や事業税、法人税、消費税、決算書分析などを学びます。

さらに不動産としては、不動産価格や取引、借地借家法、不動産に関する法律、不動産譲渡や賃貸にかかる税金、不動産活用、不動産投資と証券化など、そして相続・事業承継では、贈与と税金、遺産分割と遺言、相続税、財産評価、相続・事業承継対策などを学びます。

これらは、あくまでも浅く学ぶレベルではあります。しかし、FP試験対策として学ぶことで、人生並びに老後の資金計画に関するさまざまな知識を得られることをご理解いただけるかと思います。

これらの知識は、FP技能士対策の参考書と問題集を買い求めるだけですぐにでも始めることが可能です。

もしご興味がおありであれば、ぜひともトライしてみていただければと思います。
これまでに触れてこなかった多くの知識を得ることにもなり、価値の高い勉強となりうるからです。

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